イタリアの水の都『ベネチア』では、水上バス(ヴァポレット)が唯一の公共交通手段です。
迷路のような細い路地、石畳の広場、運河沿いのカフェ。歩いて巡るベネチアの街には、どこを切り取っても絵になるような景色が広がっています。
水の都と呼ばれるイタリアのベネチア(ベニス)はこんなところです🙂 pic.twitter.com/nRyGZVrYCR
— Taka@バルセロナ (@tabinomad2021) April 27, 2025
もちろん、徒歩だけでじゅうぶん楽しめるのがこの街の魅力のひとつです。でも、せっかくならもう一歩踏み込んでみませんか?
たとえば2日間の滞在なら、1日は街歩き、もう1日は水上バスで「水上の旅を楽しむ」そんな過ごし方もおすすめです。
本記事では、2025年4月時点の最新情報に基づき、ベネチアの水上バスチケットの種類や購入方法、そして購入前に知っておきたいポイントをわかりやすく解説します。
ベネチアの水上バスチケットの種類&料金
2025年4月時点において、ベネチアの水上バスは以下の4種類が販売されています。
チケット種類 | 有効期限 | 料金 | 備考 |
Ordinary water service 75 | 75分 | €9.5 | 乗車方向が同じであれば、乗り換え可能 (ただし、往復利用は不可) |
Daily Pass Venice (1day) | 24時間 | €25 | ヴェネツィア市内および周辺の陸上交通機関 (バス、トラムなど)も利用可能 |
2 day ticket (48H) | 48時間 | €35 | |
3 day ticket (72H) | 72時間 | €45 | |
7 day ticket | 1週間 | €65 |
※スマホでご覧の方は左右にスクロールできます。
※6歳未満は無料です。
ベネチアの水上バスは、基本的にどの乗り場にも約15分間隔でやってきます。
ただし、観光客でにぎわう人気エリアの乗り場では混雑が激しく、一度では全員が乗れないことも。次の便を待たなければならず、場合によっては30分以上待つこともあります。
さらに、乗り場や路線が複雑なため、誤って反対方向に乗ってしまうケースも少なくありません。
こうした点を考えると、1日乗り放題の「Daily Pass Venice(1day)」以上のチケットを選んでおくと安心です。乗り間違いや乗り直しがあっても、追加料金を気にせず快適に移動できます。
\ゴンドラ乗船は事前予約でお得に/
ヴェネツィアのゴンドラは現地のゴンドラ乗り場で予約なしで乗船できます。しかし、乗車料金は€90(約14400円)、現金払いのみ。
※現地ATMのキャッシング手数料は高額です…
でも、『klook』というチケット予約サイトで予約すれば、6840円でゴンドラ予約可能です(2025年4月時点情報)。
※ヴェネツィアで最高の思い出を作ろう!
ベネチアの水上バスチケットの購入方法

水上バスのチケットは、主要な乗り場に設置されている発券機や窓口で購入できます。上の写真のように、販売機のほかにスタッフ対応のカウンターでも購入可能です。
それでは、ここからは実際に発券機を使ってチケットを購入する手順を見ていきましょう。
まず最初に、画面に表示されているイギリス国旗のアイコンをタップして、表示言語を英語に切り替えます。

次の画面では、左上の「Waterborne service」をタップします。

次の画面で、チケットの種類を選択します。

以下の画面では、2日間乗り放題の「2 day ticket (48H)」を選択しています。選択したチケットと人数に応じて合計金額が表示されます。

最後に「Cash(現金払い)」または「Credit cards(クレジットカード払い)」を選択して支払いすれば、水上バスチケットを取得できます。

なお、水上バスに乗船する際は、各乗り場にある以下の機会にタップするだけでOKです。特に係員にチケットを見せる必要はありません。

水上バス乗船時、係員のチェックがないため、チケットを持っていなくても乗船することができてしまいます。ただし、無賃乗船は罰金€110をその場で支払いを求められるのでご注意ください。
【補足】メストレ駅の売店でも購入可能
ベネチア島内はホテル代が高額のため、一駅前のメストレ駅周辺に滞在する方も多いと思います。
その場合、メストレ駅内にある売店でチケットを購入することが可能です。ただし、売店では現金払いのみとなるのでご注意ください。
※2025年4月に購入した際、クレジットカード払い不可でした。

また、メストレ駅で水上バスチケットを購入した場合、メストレ駅前のバス停からベネチア島までの陸上バスにも乗り放題なので、交通費の節約にもなります。
ちなみに、メストレ駅前のバス停の位置はこちら↓です。
ここから『2』番のバスがベネチア行きです(所要時間15分くらい)。また、ベネチア島からメストレ駅までも同じ『2』番のバスで戻ってくることができます。
ベネチア島発のバスは15分おきに出ており、最終が23時45分となっています。

ベネチアの水上バスに乗る前に知っておくべきこと
僕はこれまで2度、計10日間をベネチアで過ごしました。
この経験を踏まえ、これから初ベネチア旅行を計画している人向けに、水上バスを利用する前に知っておきたいことを紹介します。
- 乗り放題チケットを買った方がいい
- サンタ・ルチーア駅前の水上バス乗り場は混雑気味
- 夕方以降は人が少なくなるので優雅にクルージング気分を味わえる
- ムラーノ島・ブラーノ島は12時以降がおすすめ
これらの5つは、あくまでも個人的な感想です。異論・反論は認めますので、参考程度にとどめてくださいね。
①:乗り放題チケットを買った方がいい
まず最初にお伝えしたいのは、ベネチアでは「乗り放題チケット」の購入がおすすめということです。実際に水上バスを利用した人なら、きっとこの便利さに納得するはずです。
乗り放題チケットをおすすめする理由
- 時間を気にせず何度でも乗れる
- うっかり乗り間違えても追加料金なしで乗り直せる
- ムラーノ島やブラーノ島など、郊外の島々へも気軽にアクセスできる
あくまで個人的な感想ですが、高額なゴンドラに乗るよりも、水上バスの乗り放題チケットの方が断然コスパも満足度も高いと感じました。
美しいベネチアの景色を、好きなタイミングで何度でも楽しめるのは、水上バスならではの魅力です。
②:サンタ・ルチーア駅前の水上バス乗り場は混雑気味
観光客が一番多く集まる場所が、サンタ・ルチーア駅前の広場。そしてその目の前にある水上バス乗り場「Ferrovia」は、常に混雑しています。
そのため、「やっと来た!」と思った水上バスに乗れず、泣く泣く次の便を待つことに。実際、乗船を諦めて引き返す観光客も多いようです。
この問題を解決する方法は「一つ前の乗り場(P.le Roma)に移動する」こと(以下のスクショ参照)。

サンタ・ルーチア駅前のFerroviaからP.le Romaまで徒歩6分です。一つ前の乗り場に移動するだけで、混雑を避けて乗船することができます。
③:夕方以降は人が少なくなるので優雅にクルージング気分を味わえる
ベネチアでは、近年オーバーツーリズムの問題が深刻化しており、特に4月〜7月の観光シーズン中はその影響が顕著です。観光客の集中を抑えるため、なんと入島税が導入されるほどです。
とはいえ、16時を過ぎると一気に人の流れが落ち着きます。体感的には、観光客の数が日中の10分の1ほどに減ってしまうのでは?と思うほど。多くの人が日帰りで帰っていくため、街は一気に静けさを取り戻します。
この時間帯こそ、水上バスでの移動が快適。夕暮れ時のベネチアをゆったりクルージングできる、絶好のタイミングです。ノスタルジックな光に包まれた運河の景色は、昼間とはまた違う表情を見せてくれます。
④:ムラーノ島・ブラーノ島は12時以降がおすすめ
ベネチア本島から少し足を伸ばせば、ムラーノ島とブラーノ島という人気の離島にも訪れることができます。水上バスの乗り放題チケットがあれば、追加料金なしでアクセス可能です。
- ムラーノ島:ベネチアン・グラスで有名な、伝統工芸の島
- ブラーノ島:カラフルな家並みが並ぶ、写真映え抜群の島
ただし、午前中は避けた方がいいかも。
僕は人混みを避けて午前中にムラーノ島に行きましたが、ほとんどのガラス細工のお店がオープン前で島自体も閑散としていて、「何しに来た?」という感じでした。
11時頃からお店がオープンし始めたため、ムラーノ島に行く際は12時以降が良いと思います。
なお、ムラーノ島にはサンタ・ルーチア駅前の「Ferrovia D」から水上バスが出ています。

Ferrovia Dからムラーノ島まで約20分くらい、ブラーノ島へはムラーノ島で乗り継ぎ、さらに30〜40分くらいで行けます。
まとめ:ベネチアの水上バス(ヴァポレット)は乗り放題チケットを購入して!
ベネチアの街を効率よく、そして自由気ままに楽しむなら、水上バスの「乗り放題チケット」が便利でお得です。
チケット種類 | 有効期限 | 料金 | 備考 |
Ordinary water service 75 | 75分 | €9.5 | 乗車方向が同じであれば、乗り換え可能 (ただし、往復利用は不可) |
Daily Pass Venice (1day) | 24時間 | €25 | ヴェネツィア市内および周辺の陸上交通機関 (バス、トラムなど)も利用可能 |
2 day ticket (48H) | 48時間 | €35 | |
3 day ticket (72H) | 72時間 | €45 | |
7 day ticket | 1週間 | €65 |
※スマホでご覧の方は左右にスクロールできます。
※6歳未満は無料です。
水上バスチケットは1日・2日・3日・7日と滞在日数に合わせて選べ、ムラーノ島やブラーノ島などの周辺離島にも追加料金なしでアクセス可能です。
また、16時以降は観光客が一気に減るため、夕暮れ時の運河クルーズもおすすめ。チケット購入方法も簡単なので、初めての方でも安心して利用できます。
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